智蔵の日記 vol.3
智蔵のblog第2弾 Since 05/9/1. 色々な病気と闘う、いや共存するぐうたらマダム智蔵の日常と生まれて初めての育犬記録です。
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川、火、白 (1)
シャールが亡くなった8/24の晩、体を濡れタオルでキレイに拭いてあげて、体を逆向きにして、二人の枕の間にタオルで枕を作り寝かせてあげた。今まで下に向いていた側は口が少し開き、舌が少し出ていた。舌の縁が少し変色しかけていた。口を開いてしまってあげようと思ったが、固くて口を開けてあげられなかった。翌日、私は例の自由が丘の診察を控えていた。その前に火葬してあげる事にした。雷蔵がネットで調べたら、車で5分程の所にペット霊園があるそうで、朝7時から電話受付出来るそうだったので、早めに寝ようという事になった。

シャールを間に二人で横になった。いつもの如くの字になった。体の向きを変えたので、シャールは私の方を向いていた。少し開いたままの目、口・・少し可哀想だったが、そんな顔でも可愛かった。私も体を横向きにして、シャールの方を向いた。顔や体を撫で、「シャーちゃん・・」と声をかけた。勿論、もう「ニャ」と返事はしてくれない。シャールは、完全な家猫だったせいか、肉球はピンクでプニプニだった。それは変わらなかった。その肉球を触り、シャールの左手を私の肩に載せた。いつも、シャールは、特に寒い時期は、私に触れて眠りについた甘えん坊だった。いや、病気で不安定な私を安心させる為だったかもしれない。私は、シャールを感じながら、泣き疲れたのか、薬が効いたのか、眠りたくなかったのに、寝てしまった。

8/25 朝
なかなか起きれなかったが、既に雷蔵が早く起きて、霊園(川崎市高津区の蓮花寺)に電話して手配してくれていた。午後2時に火葬との事。一度はベッドを離れたものの、シャールの側にいたくて、ベッドに戻ってみると、いつもはピンクに近い肌色だった鼻先が黒く変色していた。私は人の火葬も立ち会った事がないし嫌だったが、これ以上、シャールがどんどん変化していくのであれば早くしてあげた方が良いんだと自分を納得させようとした。
雷蔵に聞くと、目覚めてシャールを見ると、左手が私の肩に載ったままだったらしい。私は、シャールの手を振り払わない様に、少しも動かないで寝ていた様だ。雷蔵は不思議がっていたが、「私がしたの。独りでに載ったら少し怖いでしょ?」と泣き笑いした。
友達の何人かに、携帯からシャールが亡くなった事、これから火葬する事をお知らせすると、何人かの人から、励まし、お悔やみのお言葉を頂いた。シャールの冥福を祈って頂けた事がとても、嬉しかった。改めてお礼を申し上げたいと思うが、この場を借りて、お礼を申し上げます。
昨晩は入浴もせず寝たので、入浴しなければならなかったが、その間、側にいられないのが嫌だった。しかし私も身綺麗にして送ってあげねばと、入浴する事にした。私の枕を退かし、小さなトレーに、あるもので作ったお線香立てを載せて、お線香を上げた。
入浴後、私は下着も洋服も黒い物を選んで着た。ペディキュアもしていたので、黒いストッキングを履いた。メイクは、こういう時余り色がハッキリしたものをしないが、それ以前にする気がなかった。日焼け止めとファンデーションだけ、ささっと塗った。
また、体をキレイに拭いてあげた。そっと体の向きを変えると、体の硬直はだいぶ解けていた。どんどん変化していってしまう。
火葬の時間が迫っていた。すると、突然、耐えられない気持ちになった。
「シャール!おっきしようよ!そうしないと骨だけにされちゃうよ!」
何度も呼びかけるが、おっきしてくれない。
私がタバコを吸いに換気扇の下に行くと、その左下にあるシャールのご飯とお水(デュラレッックスのガラスのコップで飲んでいた)があるトレーにやって来ていたが(本当に私がタバコを吸いに行く度に来ていた)、でも、わざと私の脚の間をくぐってトレーに向かうシャールはもう亡い。私は、殆ど食べられていないご飯を見ながら、泣きながらタバコを吸っていた。

午後2時 少し前
シャールを私達が使っていたL社のロゴ入りの緑のバスタオルにくるんで、出掛けた。使い古しだが、その方がシャールも喜んでくれると思ったからだ。6kg近くもある大柄の子なので、腰と膝が悪く杖を使う私は、抱っこしてあげられない。雷蔵にお願いした。シャールは、後部座席に寝かされた。私は、「シャーちゃんを抱っこしたい」と言うと、雷蔵が「後ろで隣にいてあげな」と。抱っこしてカーブで落としたりしたら可哀想なので、言われた通りに、横に座り、声をかけ、体を撫でた。
妹から着信があったので、折り返し電話して状況を話すと、彼女は離婚して飼っていた猫と別れたので心配になったと話していた。本当に霊園は近く、少し話している間に着いてしまった。「もう着いたから・・じゃ、有り難うね」というと、彼女も泣いていた。
駐車場では、係の人が待っていた。後部座席のシャールを見ると、本来は棺が入れられる白い布製のバッグの様な物を持って来てくれて、バスタオルごと包まれ、係の人が抱いて、駐車場から階段を降りて、火葬場に着いた。
装置の横には、小さな祭壇と、遺体が置ける台があり、台にシャールが横たわらされた。祭壇には、榊の葉とお水が入った小さなおちょこ、線香立て、りん。
「これは、末期の水と言いまして、葉でシャールちゃんのお口にお水を入れて飲ませてあげて下さい」と係の人。私は、かがみ、葉で水をすくい、シャールの口に入れてあげた。口にすっと入って本当に飲んでいる様だった。「もっとちょうだい」と言っている様で、何度かあげた。続けて雷蔵も・・。そして、お線香を上げてりんを鳴らして、手を合わせた。「それでは・・」と係の人がシャールをバッグごと装置に移動しようとした時、私はとっさに「シャール!」と泣き叫び駆け寄った。係の人は遮ることなく「シャールちゃんが、撫でられて喜んだ所を良く撫でてあげて下さい。最後のお別れですからね」と言ってくれた。二人で「シャール、有り難うね」と声かけながら、体を撫でてあげた。
装置の台車の上に移動され、それが押され、装置の中に入り、ガシャン!という音。溢れる涙。暫く手を合わせる様に言われ、装置のスイッチが入った。ゴー!というの音。「シャールが燃やされちゃう!」と思いつつも、もう無理だった。一生懸命、手を合わせて「天国に行くんだよ」と思うので精一杯だった。14:05頃だった。1時間程かかるとの事で係の人に促され、階段を上がろうとしたが、傷めているせいもあるが脚に力が入らず、体はヨロヨロして進めなかった。雷蔵に助けてもらいながら、一段ずつゆっくり上った。きっと、その間も何か泣き喚いていたのだろう。係の人が、待合室への行き方を説明してくれた上で、煙突が見える野外の待合所を案内してくれた。
そこは、屋根はあったが、台風の強い雨風が横から吹き込んだ。屋根からも雨が洩っていて、テーブルやベンチが濡れていたが、室内の待合室に行く気はしなかった。「ずっと、ここにいよう」と話し合った。強い雨が白い糸の様に見える中、煙突からかすかに白い煙が見える様な気がした。「あ、煙が・・」涙が出た。「あれがシャーちゃんなの?」と私。「そうだな」と雷蔵。「こんなに雨が強かったら、シャーちゃんが天に昇っていけなくなるよ!」と言うと、「大丈夫だよ、雨の隙間を縫って上って行くよ。それにアイツはいつもの様にジャンプしてるよ」と言った。そう願った。煙は多かったり、少なかったり、出なかったりと刻々と変化していた。タバコを吸ったり、お茶を飲んだりしたが、ずっと二人の目の先は煙突だった。時々、涙が溢れた。ふと時計に目をやると、14:50。そろそろだろうか。機械の音が変わった気がした。冷却に入ったのだろうか。また煙突から少し煙が上がった。暫くすると、また機械の音が変わったというか小さくなり、止まった様な気がした。それと同時に、係の人が迎えに来てくれた。
また、階段を降りて火葬場に向かうと、中程で装置から網ごと出されたシャールの変わり果てた姿を見た。「あ!シャーちゃんが!」また涙がどっと溢れた。大柄だったシャールが、小さない骨だけに変わっていた。
-------
「いやいや、しっかりとした真っ白な骨、立派です。病気をしていたりすると、骨が黒ずんでいたり、ストレスが多いと細かい骨など形なんて残らないぐらいカルシウムがもろくなっています。みてください、この細い骨。これは肋骨部分ですがしっかりと残っていますよね。幸せな生活を送っていた証拠です。」と立会人の方。
この言葉には救われた。
彼が幸せだった証拠が骨にでているとは想像もしていなかった。
この後二人で骨を拾い上げていく。
立会人の方は、「それは指のつめの部分です」「そのあたりは骨盤」「この辺りは下あごですね」と説明をしながら手伝ってくれている。
しかし、小さい。本当に小さい。
あれだけ大きかったシャールが、小さな骨壷に入りきってしまった。
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以上、雷蔵の日記より。
小さな骨、骨・・。そして骨壺に収まったシャール。私は涙が止まらなかった。また階段が上れない。雷蔵に支えてもらいやっとの事で上った。
支払いを済ませ、車に乗り込んだ。助手席に座り、雷蔵からシャールの遺骨を受け取った。泣きながらも、親切に対応してくれた係の人にお礼を言いつつ、お寺を後にした。

午後3時過ぎ
自宅に着き、急遽祭壇を用意した。といっても、物がごちゃごちゃ溢れていたテレビラックの最上段をキレイに片付けたのだが・・。その時に出てきた、'95/7/3付けのシャールの写真。6月に我が家にやって来たので、直後の写真だ。2月生まれなので、生後5ヶ月。やんちゃ盛りだっただろうが、おすまししてとても可愛い顔をしている。遺影として遺骨の前に飾った。そして二人でお線香を上げ手を合わせた。また、涙がこみ上げてきた。「天国に行くんだよ」と心で思った。

午後4時半頃
診察の為、出掛けなければならなかった。シャールを置いていくのが辛かったが仕方ない。途中、遅い昼食をとり、自由が丘に向かった。
暫く待ち、診察室へ入ると、何からどうやって話せばいいか分からなかったが、シャールの話をする事にした。また涙が溢れ、声は震えた。先生も何と言っていいか分からない様だった。何か言われても、ボーッとして聞き返したりした。段々、気持ちが高ぶり「神様が、シャールを連れてったのなら、ずるいし、酷い!シャールは何にも悪い事していないのに!連れてくなら、悪い私を連れてけばいいのに!!」と泣き叫んだ。先生は困った様子だった気がするが、良く覚えていない。後は、雷蔵が1週間の事を手短に話してくれた。こんな状態なのに、薬は変わらなかったし、「分かりました・・」と話を切ろうとする先生に少し不信感がよぎった。しかし、薬なんかどうでも良いし、患者は私だけじゃないから仕方ない。診察室から出ても、涙が止まらない。受付の人が「こちらで少し休まれますか」と声をかけてくれたが、薬局の時間も台風も気になるし、断って診療所を出た。
帰りの車中も、突然涙が出たりした。

(続く・・)
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コメント
この記事へのコメント
投稿者:智蔵VAIO2005/8/27 13:01
しんさん、
ラルフ君も亡くなったばかりなの?遠く離れて会えなかったでしょうから、余計悲しいね。
ラルフ君、シャールが寄り道や迷ったりしない様に、ナビよろしくね。

>今頃、智さんと雷さんの事を自慢してる頃かもね。
雷蔵はまだしも、私は自慢出来るママだったのかな?「こうしてあげれば良かった」と時間が経つに連れ、反省と後悔だけです。

投稿者:しん2005/8/27 8:22
10日前に他界したワタシの実家のラルフ(レトリバー犬)と会えたかな、シャール君。
独りじゃ不安だろうから、ラルフにお願いしておきましたよ、
「天国までナビしてあげて」
って。

今頃、智さんと雷さんの事を自慢してる頃かもね。
2005/09/03(土) 04:36:05 | URL | 智蔵 #-[ 編集]
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